グース車検2022

お久しぶりです。忙しくて更新ができず申し訳ありません。

 

さて、グース購入から2年、再び車検の季節がやってきた。

今回の車検の懸案事項は2つ。

・自作のテールランプ

・光軸(LEDヘッドライトと加工したヘッドライトステー)

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前回は買ったときから付いていたLEDヘッドライトで光軸が出ず、急遽ハロゲンランプに交換したのだった。

それもそのはず、形状はH4バルブでも上面だけにしかLEDチップが付いていないのだ。

しかもヘッドライトハウジングにうまく入らずヒートシンクの端が削られている。

今回は、普段使い仕様でもそのまま車検もバッチリ通る仕様を目指したい。

Amazonで3000円もしないで売っている左右両面にLEDがついているタイプのバルブを購入。これはカブにも使っていたものだ。カブとグース共にヘッドライトはH4、ウィンカーはS25シングル球として消耗品を統一する統合整備計画だ。

今回は光軸調整料もケチるために、家の前の道路の電柱に養生テープを貼ってマーキングして自前で調整した。

 

そんなこんなで点検整備記録簿を書いて検査場へ。

結果は…

 

一発合格でした。

これからまた2年間よろしくお願い致します。

キャブの熱害対策

 

後方吸気のバイクの吸気系とは、得てしてモロにエンジンが発した熱を受け、熱気をそのまま吸い込むものだ。

油冷も空冷の一種である以上、ヘッドのフィンから走行風によって放熱された熱気が、キャブに直接当たるのはグースも例外ではない。

何か少しでも対策はできないかと考え、こんなものを作ってみた。キャブを熱害から守る遮熱・導風板だ。

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この穴にインシュレータを通し、そこにキャブを付ける。

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作り方は至って簡単。ナップスなどバイク用品店に売っている断熱用の両面テープ付きのグラスファイバーを、グリルで焼き魚用のアルミ皿に貼り付け、適当な形状に切って、端にアルミテープを貼って留めるだけだ。

だた一点、アルミ皿の表面には油が付着しづらいように薄く樹脂がコーティングされいるため、粘着テープが付かない。そのため、軽くペーパー掛けしてから接着する必要がある。

 

昨年の夏からずっとこの仕様で乗っていたのだが…効果は…うーん…

そもそも熱"害"というほど害を感じていないので、あまり体感できるような変化は無い。

まあ気分チューニングということで。

週刊スーパーカブを作ろう~外装編[2] 自作ナンバーステーとその他テール周り

スーパーカブ50カスタムは、スタンダードと違ってリアフェンダーがボルトで固定されているため、簡単に外してフェンダーレス化することができる。

私はバイクは何でもフェンダーレスが好きだ。なぜならカッコいいから。雨天走行後にナンバープレートや自分の背中に一直線に泥の跡が付いていても知ったことではない。

そこで、このフレームに合うナンバープレートステーを自作する。

市販のものもあるのかもしれないが、やはり自由度の高さという点ではやはり自作に優るものはない。

そこで、アルミの端材を適当にケガいて切断、曲げ加工を行い、ステーを作成した。

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テールランプとの相性も良さそうだ。

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フレームに留める箇所は二股に切って、断面が「へ」の字にすれば、振動での揺れは軽減できる。

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また、実際に取り付けて振動特性等を確認した上で、ナンバープレート等の防振対策としてゴム材を挟む等加工を行った。

 

また、そのナンバーステーに合わせるためのテール周りの部品を選んだ。

リアキャリアにはリトルカブ用のものを使うことにした。

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キャリアに荷物を載せた際にリアの灯火が隠れないようにするため、ウィンカはホムセンステーでオフセットして取り付けている。

保安基準に適合させるため、赤のリフレクタも取り付けた。

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結局テールランプはその後キタコのクリアレンズになったが、とても満足の行く出来になったと思う。

 

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週刊スーパーカブを作ろう~電装編[1] キーシリンダ移設、Enigma配線

ハンドルのバーハンドル化に伴い、キーシリンダをハンドル周りから移設する。場所はサイドカバーに決めた。

キーシリンダの径が26mmなので、25mmのホールソーで穴を開けて整え、回り止めの切り欠きを削って作る

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位置は、裏に突き出す配線がちょうどフレームの穴で避けられる位置にした。

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配線は、ハンドル周りへ届いている4線のカプラをほどいてく。

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ハーネステープを剥がし、配線を引き抜いていくと、十分な長さの配線が現れる。

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Enigma左サイドカバーにEnigmaを収めることも考慮する必要がある。

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Enigmaは左サイドカバーの中からバッテリボックスの前を通して右サイドカバー側へ配線を通すことにした。

そのためのギボシを圧着しておく。

ECUのインジェクタ(ピンク/青)線はそれぞれギボシをオス・メス互い違いにし、いつでも元に戻せるようにした。

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目次は以下リンクから

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週刊スーパーカブを作ろう~外装編[1] バーハンドル化

カブの定番ハンドル周りカスタム、バーハンドル化を施したい。

カブのバーハンドル化においてはミッキーマウス状のプレートをコラムに取り付け、そのハンドルポストにバーハンドルを固定するのが一般的だ。しかし部品代があまりにも高価。あまり買う気になれなかった。そこで、カブ純正ハンドルを流用してバーハンドルを目指す。

一般的な3速カブのハンドルは19.8mmのため、汎用的なグリップやスイッチ類等の部品が使えない。しかし、本個体をはじめ4速のカスタムは一般的なバイクと同じでハンドルが22.2mmなのだ。純正ハンドルであれば、純正ハンドルポストに美しく取付可能だ。そして何より、プレートとバーハンドルのコストを削減できる。

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思い立ったが吉日。グースを飛ばして近所のホームセンタでディスクグラインダを借りてきた。

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レンタル工具は1泊2日330円。買って元が取れるほど使っていないのでリーズナブルだ。

カブ純正ハンドルに付いているウィンカステーを削り落とす。

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ドリルでスポット溶接を揉んだり、溶接ビードをグラインダで削り落として一本のバーハンドルに仕上げる。

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適当な防錆塗料を塗って完成だ。

ハンドル周りの部品を仮置きで並べてみた。

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スロットルはYZ250Fのものらしい。以前FCR-MXを中古で購入したときに付いていた。後にカブのスロットルボディに合わせて1本引きに改修。

ミラーとハンドルスイッチはアップガレージライダースで合計1000円もしなかった。本田宗一郎氏には申し訳無いが、ウィンカスイッチはどうしても左がよかったのでこうしてしまったが、スイッチ自体は後に別のものに変更される。

グリップは後に300円くらいのAmazonで一番安いものに交換した。

 

ミラークランプも500円くらいの安物だ。当然のように安かろう悪かろうで、鋳アルミそのまま塗装したような製品で酷い作りだ。鋳造時にできたバリを削って再塗装する。

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ウィンカスイッチもAmazonで1000円くらいの安物を買い、分解してバリ研磨とグリスアップを行った。

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私の中には所詮カブごときこの程度の安物部品で十分だろうという思想と、中古部品や激安部品を購入して少し手を加えることで使えるようにならないかというギャンブル的な部品の買い方が好きな気持ちがあるようだ。

趣味なので手間は度外視とする。

 

目次

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週刊スーパーカブを作ろう~エンジン編[2] 吸気・燃料系

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前回はジャンクで入手した3速エンジンにボアアップキットとハイカムを組んで排気量と吸気量を増加させる改修を行った。

また、エアクリボックス周りは純正新品部品が意外と高くて買う気にならなかったので、スロットルボディに併せて内径35mmのパワフィルをチョイスした。

それに伴い、燃料系統を大排気量に対応させる必要が発生する。

これまでいじってきたキャブ車であれば、排気量からベンチュリ径を決定し、メインジェットのセッティングを出す。

FIのカブにおいては、インジェクタに交換することで燃料の噴射料を増加させる。FIではベンチュリ径が霧化特性に影響しないため、スロットルボディの内径は単純に空気の粘性抵抗と流速による慣性吸気の特性への影響しか及ぼさない。

キャブでは、ベンチュリを多少細くすれば高回転を犠牲にして低回転域でのツキを良くするなどの利点もあるが、FIにおいてそれは無い。逆に多少内径が広くても良いのだ。

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上記記事のキャブの場合の計算をFIに当てはめて良いのかわからないが、例えば本エンジンの場合、49ccからストロークは41.4mmから変わっていないのでピストンスピードを変えない場合、つまり7000rpmにピークパワーを発生させるとして、その回転数で88ccのシリンダが流速20m/sを発生させるなら、スロットルボディの内径は18mmである必要がある。

カブ50の純正スロットルボディがちょうどそのくらいだ。変更しなくても良いのではないだろうか。

長々と書いたが、いずれにせよあまりコストをかけたくないのでスロットルボディは純正をそのまま、インジェクタのみを交換する。

インジェクタは流用情報を色々調べた上でPCX125用と迷ったが、カブ110(JA07)用を流用することにした。ヤフオクで1700円(送料含まず)くらいだった。

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AA02E純正(画像左)と比べると、噴射孔が6穴に増えている。

しかし専用設計ではないものについては必ずセッティングが狂う。

そこで燃調を補正するために純正ECUと併せて使用するサブコンを組むことにした。EnigmaはHondaエコマイレッジチャレンジでも使われるカブ系エンジンの燃調セッティングの定番アイテムである(という印象を個人的に持っているので信頼のおける製品であると思っている)。

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ところでスロットルボディの内側に大量のスラッジがこびりついていて汚かったのは、ブローバイの吸気側還元のためだろうか。

燃料タンクについては、この車体オリジナルのものが残っているのだが、燃料ポンプのみが無いため、ポンプ部品取りのつもりでもう一つタンクを入手してきた。

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プレスカブ用らしく多少色が違うが、面倒なのでタンクキャップだけ移してそのまま使用してもよさそうなコンディションだ。

 

電装の配線作業については次回。

目次は以下リンクから。

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週刊スーパーカブを作ろう~エンジン編[1] ボアアップとハイカム

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前回の記事にて紹介したスーパーカブのフレームに載せるエンジンを調達する。

元々このフレームは角目ヘッドライトのカスタムだったため、4速セル付きエンジンが載っていた。なので、それと同じクランクケースカバーの黒い4速のAA02Eを探したのだが、どういうわけか出てこない。AA01EからのマイナーチェンジというかたちでFI化されたため、AA04Eへのフルモデルチェンジまでの5年間程度の期間しか製造されていない型式のため極端に流通数が少ないのか、詳しいことは不明だが、あってもジャンク状態で同3速エンジンの2,3倍の価格なのだ。

ここに妥協してしまったことにまだ少し心残りがあるのだが、アップガレージライダースにて22,000円でジャンクのハーネス付き3速エンジンを購入してきた。

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これを改修してフレームに載せる。改修の方針としては、ボアアップとそれに付随する改修を施して原二登録を目指す。普通/大型二輪免許を持っているため、原付一種のまま乗ることにメリットが無いからだ。二段階右折をしたくないのである。

ハーネスには電装部品で必要なものは全て揃っている。エンジン本体については動作未確認品とのことだが、ヘッドカバーからの軽微なオイル漏れとエンジン自体がひどく汚れていること以外は問題はなさそうだ。まあカブを手間暇掛けて綺麗に洗車して乗っている人は少数派だろう。

詳しく見てみると、ヘッドカバーガスケットとクラッチ側クランクケースカバーに液状ガスケットが塗られており、少なくとも一度開けたことがわかる。

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ヘッド側については、経年劣化でひび割れたガスケットを補修するために液ガスを塗ったものと思われる。これについては要交換だ。

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AA02Eに使えるボアアップキットは意外と少ない。私はクリッピングポイント製88ccキットを選んだ。ヘッドそのままボアが52mmになる。燃焼室容量が変わらないため、ピストントップが凹んでいるが、スキッシュエリアが元よりさらに大きくなる構造だ。これが燃焼効率や出力特性にどう影響するのかは知らない。

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シリンダブロックを外す前にシリンダブロックについている油温センサを緩めておくべきだった。

外したヘッドには同じくクリッピングポイント製のハイカムを組む。

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ここで意外だったのだが、ローラーロッカーアームが採用されている点である。

AA02Eというエンジンは、AA04Eまでの繋ぎで短期間のみ製造されていたとは思えないほどコストがかかっているような印象を受ける。

確か腰上のスタッドボルトの位置もAA01Eと違ったはずだ。また、ニュートラルスイッチの形状も異なる。AA02Eのために腰上のみならず、腰下の金型にも大きく改修が加えられているのだ。

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カムシャフト交換と併せてタペット調整も行う。ググったところ、個人のHPでIN 0.10±0.02mm、EX 0.12±0.02mmという情報が見つかったのでこれを信じてみる。

バルブ擦り合せもできればしたかったが、そこまで手間とを掛ける気が起きなかったので今回は見送り。

ボアアップキットにガスケット類は付属していたが、ノックピンは付属していなかったため、分解時にプライヤーで掴んで潰してしまったノックピン(90701-GF6-000)とヘッドカバーガスケット(12391-GBJ-M30)を追加で発注した。

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ヘッド周りとヘッドカバーにこってりとついている液ガスを剥がして組付けて完成だ。

締結トルクはボルトの径から決まる標準トルクと、ググって出てきた情報に従った。信憑性は知らないが、多分大丈夫だろう。

カムチェーンテンショナを戻し、フライホイールカバーのキャップを開けてクランクを回してみた感じでは特に問題はなさそうだ。

シリンダブロックにはオイルクーラ用の配管を取り付けられるようになっているが、とりあえずオイルクーラを付ける予定は無いので付属部品でバイパスしておく。

 

排気量が増え、ハイカムにより吸気量が増えたところで今度は燃料が足りなくなる。

吸気系については次回。

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