週刊スーパーカブを作ろう~エンジン編[2] 吸気・燃料系

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前回はジャンクで入手した3速エンジンにボアアップキットとハイカムを組んで排気量と吸気量を増加させる改修を行った。

また、エアクリボックス周りは純正新品部品が意外と高くて買う気にならなかったので、スロットルボディに併せて内径35mmのパワフィルをチョイスした。

それに伴い、燃料系統を大排気量に対応させる必要が発生する。

これまでいじってきたキャブ車であれば、排気量からベンチュリ径を決定し、メインジェットのセッティングを出す。

FIのカブにおいては、インジェクタに交換することで燃料の噴射料を増加させる。FIではベンチュリ径が霧化特性に影響しないため、スロットルボディの内径は単純に空気の粘性抵抗と流速による慣性吸気の特性への影響しか及ぼさない。

キャブでは、ベンチュリを多少細くすれば高回転を犠牲にして低回転域でのツキを良くするなどの利点もあるが、FIにおいてそれは無い。逆に多少内径が広くても良いのだ。

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上記記事のキャブの場合の計算をFIに当てはめて良いのかわからないが、例えば本エンジンの場合、49ccからストロークは41.4mmから変わっていないのでピストンスピードを変えない場合、つまり7000rpmにピークパワーを発生させるとして、その回転数で88ccのシリンダが流速20m/sを発生させるなら、スロットルボディの内径は18mmである必要がある。

カブ50の純正スロットルボディがちょうどそのくらいだ。変更しなくても良いのではないだろうか。

長々と書いたが、いずれにせよあまりコストをかけたくないのでスロットルボディは純正をそのまま、インジェクタのみを交換する。

インジェクタは流用情報を色々調べた上でPCX125用と迷ったが、カブ110(JA07)用を流用することにした。ヤフオクで1700円(送料含まず)くらいだった。

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AA02E純正(画像左)と比べると、噴射孔が6穴に増えている。

しかし専用設計ではないものについては必ずセッティングが狂う。

そこで燃調を補正するために純正ECUと併せて使用するサブコンを組むことにした。EnigmaはHondaエコマイレッジチャレンジでも使われるカブ系エンジンの燃調セッティングの定番アイテムである(という印象を個人的に持っているので信頼のおける製品であると思っている)。

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ところでスロットルボディの内側に大量のスラッジがこびりついていて汚かったのは、ブローバイの吸気側還元のためだろうか。

燃料タンクについては、この車体オリジナルのものが残っているのだが、燃料ポンプのみが無いため、ポンプ部品取りのつもりでもう一つタンクを入手してきた。

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プレスカブ用らしく多少色が違うが、面倒なのでタンクキャップだけ移してそのまま使用してもよさそうなコンディションだ。

 

電装の配線作業については次回。

目次は以下リンクから。

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